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炎症性結直腸ポリープ
図1
図1
図2
図2

症状:血便、しぶり(便意は催すが、便が少量もしくは出ない状態)

手術:直腸プルスルー(引き抜き)術

 

今回の症例は、9歳7か月齢の避妊メスのダックスフントです。

他院において血便を主訴に来院、直腸検査で直腸壁に凹凸が触知できるとのことで、精密検査および治療のために当院へと紹介されました。

当院初診時の血液検査では、肝酵素の上昇はあるもののその他の異常は認められませんでした。

内視鏡検査(図1)では肛門から約10cmほどの粘膜に腫瘤が認められました。

病理組織検査では、腫瘤部は炎症性ポリープ、その他の結腸粘膜は軽度から中等度のリンパ球形質細胞性腸炎と診断されました。

「炎症性結直腸ポリープは、近年ミニチュア・ダックスフンドに好発する結直腸疾患であり、結腸及び直腸に単発性または多発性の大小のポリープが形成され、臨床症状として血便や「しぶり」が現れる(日獣会誌 67、193~198(2014))」とされています。

炎症性結直腸ポリープは一般的に悪性病変ではなく、内科治療が奏功するケースもあるものの、便通によってポリープから出血するため、手術を実施することになりました。

 

手術方法は、直腸プルスルー(引き抜き)術です。要するに病変部を肛門より外側に引き出して切除する手術です。

肛門ごと切除する方法に比べて、肛門括約筋を温存する術式のため糞便が垂れ流しになる可能性が低く生活の質を大きく低下させません。

しかし、炎症性ポリープは免疫異常に起因すると考えられているため再発の可能性は残ります。

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